スクラップ・アンド・ビルド 羽田圭介
年寄りってスクラップなんだろうか
「死にたい」「死にたい」って言いながら死にそうになると「危うく死ぬところだった」と平然とのたまういらっとする年寄りはしたたかに生き抜いていつか自分の方が先に逝ってしまいそうな気がする。
でも、なんどもなんども同じような思いをしながらいつか自分が迎えるそんな時を考えると結局、年を取るって醜悪だと自分が早く終わりを迎えることを望んだりする。
いい人が主人公だと思う。できるだけ早く死ねるように手伝ってあげるのは、そんなに悪いことじゃないと思う。
そう思わない人もいるかもしれないけど…。
本を読むとき、主人公や登場人物に自分を置き換えて考える癖がある。
だから、この本の主人公の気持ちもおじいさんの気持ちもなんだかわかる気がする。
あしたは、少しは幸せになれると思うよ。