異類婚姻譚 本谷有希子
暗示的…
標題の「異類婚姻譚」よりもその他の短編がひっかかった。
「犬たち」「トモ子のバウムクーヘン」とりわけ「藁の夫」は自分を投影してるみたいで私にはとても気になった。
というより、自分が感じている違和感を一番納得できたのかもしれない。
そーなのかぁ…。
納得するのもなんだけどそういう事かと腑に落ちてしまった。
でもだからどうというわけでもないのだけれど…。
「異類婚姻譚」のようにお互いを飲み込んでしまえばなんとかなったのかもしれない。
でもずっと違和感を抱いたまま今を迎えているわたしには、こんな風にはなれなかった。
あまりにあちらよりの世界に引きづり込まれそうで悲しかったから…。
とても夢想的で、ちょっと現実を踏み外しているような話に引き込まれそうだった。